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映画祭視察・ベルリン・デンマーク・ロラン島へ

2015年 11月1日〜6日
11/1、モスクワを経由して、ベルリン・コペンハーゲン・ロラン島へ。
今回の目的は…「コペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭視察」。

CPH:DOX

映画祭入選等は今回は残念ながら…
でしたが、せっかくの機会なので、映画祭視察含め、
コペンハーゲン視察と、上映会開催が可能かどうかのリサーチへ。
そんなことで、ドタバタと準備をし、出発前夜…。
あるニュースが、私のもとに飛び込んできた。「ロシヤ旅客機墜落。」

私の乗る飛行機もロシア航空、航空会社はちがうけれど…
なんとも言えない気持ちで、しばらく落ち着かなかった。
そんな中、仲間たちが心配して気にかけてくれた。とても嬉しかった。

旅は、はじまった。

浮足立つような不安をもちつつも、仲間からの温かい祈り合わせが、背中をおしてくれた。
そして、「これは何かあるな。」と、ふっと降りる直感を胸に、飛行機に乗り込んだ。

ひとまず、モスクワまで無事到着。

10時間もたってしまえば、すっかり、不安も心配も、なくなっていた。
我ながら、相変わらずの切り替えだ。
同時に、この一件でロシアという国のことを、歴史を含め実情をもう少しちゃんと
知らなければな、と思った。

出発前に感じていた直感は、帰ってしばらくたってから、ぼんやりとだが、
ある意味を含んだものだったことに、気づくことになる…。

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ベルリン到着。

ベルリン宿からの景気

今回は、コペンハーゲンのドキュメンタリー国際映画祭の前に、
せっかくだから、映画出演者の星覚さんのいるベルリンにも寄ろうと思ったのだが…
あいにく、すれ違いで日本滞在中であった。

では、もうひとりのインタビューに答えてくれた、スペイン人のミゲルに会おうと思い連絡をしてみた。またしても、こちらも出張ということだった。

別の目的があるのかも…と、また直感を感じ、ベルリン視察の予定に変更した。
いずれ企画したい、「ベルリン上映会」に向けて、今の街の人々の現状をじっくり観る、
という予定に。

撮影は、観光で来ていたわけではないので、ベルリンの街については、
十分に調べられていたわけではない。むしろまだまだ知らないことだらけだから、
これを良い機会に、じっくり観てみようと思った。

この映画は、完成してから数ヶ月たつ。今ようやく、少しづつ色んなことを振りかえることができている。本当にこの作品は、何かに突き動かされるように制作してきた。

何が、ここまで動かしたのか。なぜ、ここまでやれたのか?
自分でもまだわからないことが沢山ある。
言えることがあるとしたら、命を生きようと、ほんとうを生きることを、覚悟していく日々だった。そして、この映画が、生きることを見つめる小さなきっかけのひとつになるだろうと、信じていた。
ただ、それだけを想って、走っていた。
無我夢中に走る私を、静かに導いてくれたのは、大いなる力だったのかもしれない。
だから今回は、視察だけではなく、この作品の一部である場所を改めて訪ねたいと思った。

「ありがとう」を伝えるために。

じっくりと街並み・人々の様子を観ながら、同行してくれた通訳の仲間とずっと対話をし、
歩きまわった。
約1年半ぶりのベルリンは、移民・難民受け入れの流れや経済状況からか…、
3度目の滞在であったが、いままでにない、落ち着かない空気感を感じた。
場所によって、以前あまり感じなかった、どこか緊張があるような空気感。

警察も駅付近でよく見かけた。

ベルリン大聖堂HP用

写真:ベルリン大聖堂

ベルリン大聖堂中HP用

写真:ベルリン大聖堂

マリアン教会

写真:マリエン教会

ベルリン大聖堂やマリエン教会は、どちらも外観の様子を撮影し映画のシーンにも出てきますが、今回は中をしっかりと見学させてもらった。

ベルリン滞在で視察できる時間はわずか、11月2日と、翌日3日の夕方まで。
ベルリン大聖堂・マリエン教会…
それ以外には、ブランデンブルグ門周辺、ユダヤ人犠牲者記念碑、ツォー駅付近の大学街、
アレクサンダープラッツ周辺、クロイツベルク周辺をまわった。

朝から晩まで、歩いて歩いて。日本と重ね合わせるように。
自分とも重ね合わせるように。見渡しながら、感じようとしていた。

ユダヤ人犠牲者記念館

写真:ユダヤ人犠牲者記念碑

移民が多く暮らすと聞いた、「クロイツベルク」という街にも少し興味があったので、
ここはじっくりと歩いてみた。
一体ここはどこなんだろう、と思うほど、街を歩く人々の国籍の多様性におどろく。
ここクロイツベルクは、ベルリンの壁があった1980年代までは、西ベルリンの最東端に位置したことから、場末の雰囲気を漂わせた、寂しい街だったそう。
でも、今では、多様な人種が暮らし、街の通りにはカフェ、ヴィンテージ古物屋、ライブがひしめきあうように、立ち並んでいて、とても活気がある。

日も暮れ、小さなレストランへ。ベルリンでのゆいつの外食…。

椅子に腰をかけて少ししてから、ある年配男性が声をかけてきた。
日本語で話す声がしたので、声をかけた…と。日本で3年間ドイツ語教えていたのだとか…
日本が大好きな様子で、仲間とも意気投合し、大盛り上がりでずっと話をしていた。

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そんな彼は、数日後、書道の展示会をするとか…。

「映画も是非観たい。」と。連絡先を聞かれたので交換をした。
そして、握手をかわし、店を後にした。
旅の出会いは興味深い。

ベルリン上映会での、再会を楽しみにしよう。

ベルリン大聖堂川

写真:シュプレー川

つづく…

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